「質素倹約」の本質は、未来への投資!お金のリテラシーを高め、豊かな生き方を手に入れよう!

最近は、新NISAのスタートや日経平均株価の史上最高値更新、多くの企業での賃上げなど、日本経済にとって明るいニュースを耳にする機会が増えました。その一方で、円安による輸入物価の高騰や、賃上げを上回るペースで進む物価上昇など、私たちの生活や家計を直撃するニュースも後を絶ちません。
しかし、いつの時代も、どんな状況であっても、1人ひとりが「質素倹約」を心掛けることの大切さは変わらないと私は思っています。それは、裕福であっても貧しくても、同じです。様々なモノやサービス、情報があふれる現代は「これで十分だ」という感覚が薄れているように感じます。もっと、もっと、と際限なく求め続けることに、少し疲れてはいないでしょうか?
そこで今回は、私が日々大事にしている「質素倹約」の考え方について、お話ししたいと思います。人は、持っているものが少なくとも、幸せに生きていける。この記事が、そのことに気づくキカッケになれば嬉しいです。
質素倹約は、無駄を省いて出費をできるだけ少なくすること、慎ましく暮らすことを指します。ただ闇雲に出費を削るものではありません。普段は身の丈に合った生活をしつつも、勉強や新しい学びへの投資、年に一度の家族旅行、記念日の少し豪華な食事など、お金の使い方にメリハリをつけることがポイントです。

江戸時代より商人の町として栄えてきた大阪には、お金にまつわる様々な教えがあります。その一つが、「死に金・生き金」という考え方です。大阪商人は、見栄や役に立たないものへの「死に金」を徹底して避ける一方で、自分にとって価値あるものへの「生き金」はは惜しみなく使っていました。何ためのお金を使うのか ―その「目的意識」の有無こそが、質素倹約とケチを分ける分水嶺なのです。
2. 賢いお金の使い方
私たちのお金の使い方は、大きく「消費」「浪費」「投資」の3つに分けられます。
「消費」とは、生活するために必要な支出であり、支払ったお金に見合った価値が得られるものです。(例:食費や家賃、光熱費、通信費、交通費など)
「浪費」とは、自分にとって本来必要のない支出です。見合わない価値しか得られないどころか、場合によってはマイナスなることもあります。(例:ギャンブルやタバコ、嗜好品、使わずに放置している商品など)。
「投資」とは、将来の自分に利益や幸せをもたらす支出、つまりは「生き金」です。(例:本や資格取得、株式投資、寄付、プレゼント、推し活など)
賢いお金の使い方とは、「消費」と「浪費」を見直し、そこで生まれた余白を「投資」に回していくことです。

他人の目を気にしなければ、欲望が自然と落ち着いていきます。そして、欲望が落ち着けば、支出も自然と減っていきます。
3. まずは、「消費」と「浪費」を見直すところから
穴の開いたお財布では、いくら稼いでもお金は貯まりません。質素倹約の第一歩は、その穴をできるだけ小さく塞ぐことです。

➀ 家計簿アプリで、お金の流れを「見える化」する
「消費」と「浪費」にどれくらい使っているのか、最低限の生活にはいくら必要なのか —お金の流れを把握することは、家計改善の土台になります。地味に感じるかもしれませんが、家計簿をつけることが一番の近道です。最近の家計簿アプリは使いやすく、レシートの読み取りや自動グラフ化など、便利な機能が充実しています。きっと皆様の好みに合ったものが見つかるはずです。

1日単位・1円単位まで細かく見る必要はありません。月・年単位で全体をざっくり把握するくらいで十分です。
② 固定費を見直して、身軽になる
固定費は、何もしなくても毎月勝手に出ていく支出です。それでいて、家計に占める割合が大きい…それだけに、一度見直せば、その節約効果は長期間持続します。特に注目すべきは、「住居費」「通信費」「車」の3つです。

住居費の目安は、収入の30%以内に収めるのが望ましいとされています。もし朝早くから夜遅くまで働いていて家で過ごす時間が少ないなら、それに見合った物件で十分かもしれません。お子さんのいない共働き夫婦であれば、そこまで広い物件に住まなくても十分に暮らしていけます。賃貸にお住まいであれば、次の更新タイミングで一度引越しを検討してみてください。すでに住宅ローンをお持ちであれば、より金利の低い金融機関への借り換えも有効な選択肢です。
通信費も無視はできません。情報社会を生きる私たちにとって、電話やインターネット、スマホは重要なインフラです。今の利用状況に合わせた料金プランへの見直しが基本です。その際には、大手キャリアから、サブブランドや格安SIMへの乗り換えも検討してみてください。これまで大手キャリアしか使ってこなかった方にとっては、その節約効果に驚くはずです。
車には、駐車場代・自動車保険・車検などの固定費に加え、ガソリン代・メンテナンス費などのランニングコストも掛かります。所有しているだけで、相当な出費が発生します。公共交通機関が整ったエリアにお住まいなら、車を手放すことも選択肢の一つです。たまにしか乗らないのであれば、レンタカーや車のサブスクで十分賄えます。

固定費の見直し1つひとつは小さくとも、長い目で見れば、とてつもなく大きな節約となります。
③ 保険を見直す(不要なものは即解約)

日本の公的医療保険制度(健康保険、国民健康保険など)は、世界最高レベルといっても過言ではありません。どの医療機関を受診しても医療費が3割負担に抑えられるだけでなく、数百万円もの医療費が発生した場合でも手厚くカバーしてくれる高額医療費制度が使えます。さらには、傷病手当金や介護保険など、生活を守る公的なセーフティネットが充実しています。テレビCMや広告に煽られて、過剰な安心を買い続ける必要はありません。まずは「公的保険でどこまでカバーできるのか」を見定めた上で、それでも不安な部分があれば民間保険で補う —これがスマートなやり方です。
④ 自炊を増やして、外食を減らす

自炊には、それなりの時間と手間はかかるものの、食費を抑える以上のメリットがあります。それは「健康」です。現代の外食産業は、お客様を増やすために塩分・糖質・脂質を多く使う傾向があります。既製品やジャンクフードであれば、そこに保存料や食品添加物まで加えられています。食生活を外食に頼り続けることは、将来的な医療費の増大にも繋がりかねません。
一方、自炊なら、食の全てを自分でコントロールできます。食材の選択から栄養バランス、味や量の調整まで、自分や家族に最適な食事を届けられます。自炊を増やすことは、「健康を買う」ことに繋がるのです。
また、料理はメニューを考え、手順を組み立て、盛り付けを工夫するなど、複数の作業を同時並行でこなします。つなり、料理をする行為自体が、認知機能を鍛える脳トレになります。食費を抑えながら、身体と脳の健康まで手に入れられる自炊は、まさに「生き金」の使い方です。

4. 節約したお金を「投資」に回そう!
貯めたお金をそのままにしておくのは、もったいない話です。将来の自分に利益や幸せをもたらしてくれるものへ、「生き金」として動かしていきましょう。
➀ 知識を買う

福澤諭吉先生は『学問のすすめ』の中で、こう説いています。「人は生まれながらにして貴賤・貧富の別なし。ただ学問を勤めて物事をよく知る者は貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるなり。」
「知識」は重荷になりません。たとえ明日、仕事を失ったとしても、争いに巻き込まれ財産を奪われたとしても、知識だけは手元に残り続けます。 現代は変化の激しい時代 ―いつ何が起こっても不思議ではありません。だからこそ、本や・格取得・勉強・セミナーなどにお金を使い、学べるうちに学んでおくことが重要です。

新しい学びには、成長する喜びがあります。新しい知識は視野を広げ、人生をより豊かなものにしてくれます。
② 体験を買う

体験は、人生の財産となります。海外旅行や映画、ボランティア、副業、推し活など —新しい体験は、感動と刺激をもたらし、私たちを人間的に成長させてくれます。たとえ、トラブルに見舞われた旅だったとしても、後から振り返えれば、良い思い出になるものです。いつか人生の最期を迎えるとき、「良い人生だった」と心から思えるように、体験にはお金を惜しまないでください。モノにお金を使うよりも、ずっと深く、長く、私たちの人生を豊かにしてくれます。
③ 時間を買う
私たちの人生(=時間)は有限です。わずか数百円の節約のために、数時間を費やすのはあまり意味がありません。逆に、少しのお金で貴重な時間が増えるなら、それはたいへん有意義なものになります。生活が楽になるだけでなく、浮いた時間を、スキルアップの勉強や読書、家族・友人との交流に充てることができれば、人生の質は着実に良くなっていきます。
- ネットスーパーや定期購入サービスで、買い物に行く手間を省く。
- ロボット掃除機や食洗機、家事代行サービスを使って、家事の一部を任せる。
- 職場の近くに引っ越して、通勤時間を減らす。
④ 健康を買う
お金があっても、ベットで寝たきりでは、豊かな人生とは言えません。心が病んでいたり、感動を共有できる人がいないのも不健全です。
健康とは、「身体的な健やかさ」「精神的な健やか」「社会的な健やか」から成ります。質の良い食材を選ぶ、睡眠の質を高めるグッズを購入する、美容や身だしなみに気を配る、記念日に大切な人にプレゼントを贈る、友人や仲間との交流を楽しむなど。いつまでも健康で若々しくい続けるために、こういったことにもお金と時間を使ってください。

5. お金のリテラシーを高めよう!
「お金のルール」は、常に変化しています。2024年に始まった新NISAはもちろん、iDeCo・ふるさと納税・インボイス制度も、比較的最近に整備されたものです。消費税率でさえ、2014年に8%、2019年に10%へと変わりました。これらは、長い金融の歴史から見れば、割と最近の出来事です。そして、これからもお金のルールは変わっていくでしょう。生活者として、倹約家として、お金と正しく付き合っていくためにも、学び続ける姿勢を大切にしましょう。


おすすめは、自分で確定申告をしてみることです。会社勤めの方にとっては慣れないことかもしれませんが、税制を肌で知ることが、お金のリテラシーを高める磨く一番の方法です。
参考:金融庁「資産形成の基本」
6. 結び
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
豊かな人生を送るために欠かせないものが、2つあります。それは「健康」と「お金」です。健康であれば、お金に余裕があれば、歳を重ねても好きなものを美味しく食べられます。大切な人と一緒に、好きなところへ行くこともできます。自らの意思で、働き方や生き方を選ぶこともできます。私たちが健康やお金を求めるのは、富のためでも名声のためでもなく、「選択の自由」を手に得れるためなのです。
質素倹約な暮らしには、派手さや贅沢はありません。でも、それは確かな歩みで、私たちを「選択の自由」へと導いてくれます。人は、持っているものが少なくとも、幸せに生きていくことができます。皆様が自らの選択によって倹約家となり、いつの時代も、どんな状況であっても、幸せな人生を歩んでいけることを、心から祈っています。
自分に優しく、人に優しく。自分貢献から他者貢献、そして、社会貢献へ。それが回りまわって、皆様自身や家族にとって優しい社会になるのだと、私は信じています。


