自分に優しく、人に優しく。自分貢献から、他者貢献へ。
皆様、こんにちは。
最近、自分自身に優しくしていますか?自分に優しくするとは、つまり、「健康になる、健康でい続ける」ということです。人生100年時代と言われる現代、死ぬその瞬間まで健康に生きることは、誰もが望んでいることでしょう。そして、新型コロナウイルスの脅威を経て、私たちの健康への関心はますます高まっています。そこで、健康について、私なりの考えをお話したいと思います。
世界保健機関WHOの憲章では、健康を次のように定義しています。
健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあること。
出典:世界保健機関(WHO)憲章とは
私たちが健康について議論するとき、「身体」と「心」にフォーカスしがちですが、実は、「社会的に健やかであること」も大切な要素なのです。英語の原文で示されている表現をそのままに、「真の健康=Well-being」と捉えた方が分かりやすいかもしれません。
1. まずは、身体から健やかに
私たちがヒトである以上、何をするにしても身体が資本になります。まずは、身体の健やかさを目指しましょう。そのためには、「食事」「運動」「睡眠」の3つが鍵になります。質の良い食事を取り、適度に運動し、そして、夜ぐっすりと眠る。ただそれだけで、私たちの身体は自然と健康になっていくのです。
しかし、それを実践できている人はそう多くはいません。実際、国民の約7人に1人が生活習慣病の治療を受けているのが日本の現状です。私たちの身の回りにある多くの誘惑が、その一因なのでしょう。手軽に美味しく食べられるお菓子やジャンクフード、歩かなくても移動できる車や電車、夜更かししてでも観たくなるような動画コンテンツ、などなど。ヒトは弱い生き物です。誘惑に負けてしまう気持ちもよく分かります。だから、ほんの少しで構いません。ご自身の身体の健やかさのために、いつもより少しだけ良い「食事」「運動」「睡眠」を意識してみてください。自分を甘やかすのではなく、自分に優しくしてあげてください。
心の健やかさの鍵は、「休養」と「ストレスとの付き合い方」が鍵になります。心と身体は、密接に繋がっています。「食事」「運動」「睡眠」によって身体が整ってくれば、心も自ずと整っていきます。特に、私たちの人生の3分の1を担う「睡眠」はとても重要です。残り3分の2の人生を自分らしく生きるためには、睡眠を疎かにしてはなりません。忙しい毎日を送る皆様の中には、「寝る時間がないくらい忙しい」とおっしゃる方もいるかと思います。長い人生、どうしても無理をしなければならない時期もあるでしょう。しかし、少しでも心の不調を感じたのなら、他の何を差し置いても、睡眠を最優先にしてあげてください。自分に優しくしてあげてください。
もう1つの「ストレスとの付き合い方」も忘れてはなりません。私たち現代人は、日々多くのストレスに晒されています。悲しいことに、そのせいで心を病んでしまう方も多くいらっしゃいます。頑張り屋さんの多い日本では、特に顕著ですね。しかし、本来ストレスとは、私たちの人生におけるスパイスなのです。必ずしも悪いものではありません。過剰なストレスは、私たちの心に大きな悪影響を与えますが、適量であれば、私たちの心にやりがいを与えてくれます。食事と同じですね。スパイスの利いていない料理は、少し味気なく、どこか満足できないものです。十分な「休養」によって心が整い、ストレスフリーな状態に戻ったら、是非とも「ちょっと頑張ればできそうなこと」にトライしてみてください。きっとそれが、あなたの人生を豊かにしてくれるスパイスになるはずです。
国や地域、コミュニティ、文化、経済状況など、個々人の置かれた環境によって多少は異なるかもしれませんが、社会的な健やかさの鍵は、「人とのつながり」であると私は考えています。家族との団らん、恋人とのデート、友人との何気ない会話、同僚や仲間と共に挑むプロジェクト、などなど。身体と心の健康は、個人でも満たすことができます。しかし、私たちヒトは、社会的動物です。1人では満たせない幸せもあるのです。人付き合いが苦手な方もいらっしゃるかもしれません。でも、きっと人嫌いではないはずです。ご自身のペースで構いません。適度なストレス(スパイス)を感じる範囲で、あなたの身近な人との何気ない交流を始めてみてください。それが社会的な健やかさを築く第一歩になることでしょう。
4. 優しさのおすそわけ -自分貢献から他者貢献へ
身体と心、社会的な健やかさによって、自分の器を満たしてあげることができたら、その器から溢れた分の優しさを他の誰かに「おすそわけ」してみてください。身近な方に気持ちの良い挨拶をする、ありがとうの言葉を伝える、見知らぬ誰かに小さな親切をする、悩みを抱えている方に声を掛けてみる、などなど。自身の健康を取り戻していく中で、きっと皆様も、他の方から優しさのおすそわけを受けたはずです。今度は、皆様が次の誰かに優しさを繋いでいく番です。無理に優しくする必要はありません。あくまで、溢れた分の優しさを分けてあげてください。自分を犠牲してまで与えてしまうのは本末転倒ですから。
5. 結び
WHO憲章の中では、このような記載もあります。
「世界中すべての人々が健康であることは、平和と安全を達成するための基礎であり、その成否は、個人と国家の全面的な協力が得られるかどうかにかかっています」
出典:世界保健機関(WHO)憲章とは
小さな一歩かもしれません。しかし、私たち一人ひとりが、自身の健康に気をつけて生きることは、回りまわって世界平和につながります。ほんの少しで構いません。皆様、どうか自分自身に優しくしてあげてください。そして、溢れた分の優しさを、他の誰におすそわけしてあげてください。
自分貢献から他社貢献へ。私たち1人ひとりが小さな他者貢献を無理のない範囲で続けていくことが、いずれ大きな社会貢献へと繋がっていくのだと、私は信じています。