人と社会

産後クライシスを防ぐために。妊娠・出産・産後のリアルを楽しく学ぶボードゲーム「サンゴクエスト」

otobokezizou

夫婦やカップルにとって、赤ちゃんの誕生は人生の大きな転機です。
新しい家族を迎える喜びがある一方で、妊娠・出産・産後には、心や身体、仕事、人間関係など、さまざまな変化が訪れます。けれど、私たちには、そのリアルを学ぶ機会がほとんどありません。

「こんなに大変だとは思わなかった…」「もっと話し合っておけば良かった…

赤ちゃんの誕生という幸せな出来事が、夫婦・カップルのすれ違いにつながってしまうことも少なくありません。実際、3組に1組が、妊娠・出産をきっかけに夫婦関係が悪化してしまう「産後クライシス」を経験しています。

大切なのは、妊娠・出産・産後に起こる変化を知ること。事前に話し合い、お互いの気持ちを確かめておくこと。今回は、そんな“対話のきっかけ”を作ってくれるボードゲーム「サンゴクエスト」について、お話ししたいと思います。1組でも多くの夫婦・カップルに幸せな家庭を築いてもらいたい。これから親になる方はもちろん、すでに子育てをされている方にも、知ってほしいゲームです。

妊娠・出産・産後という人生の大きなイベント—その悩みや喜び、家族との向き合い方を、すごろく形式で楽しく学べるボードゲームです。

プレイヤーは、ママ役・パパ役の2人1組。妊娠から出産を経て、子どもが1歳になるまでの約2年間を、さまざまな出来事や選択を経験しながら進んでいきます。このゲームには、子育てのリアルを知り、パートナーと対話しながら、一緒に乗り越えていってほしいという願いが込められています。
個人で購入して遊ぶことはもちろん、イベントや授業、ワークショップなどでも活用されています。

参考:サンゴクエスト「ホームページ」

おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵

2023年6月のリリースからわずか1年で、2023年度ベスト育児制度賞(少子化対策部門賞)を受賞。一部の自治体では、子育て支援事業に利用される例もあります。

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2. 理解不足が招く、産後クライシス

2-1. 職場のマタニティ・ハラスメント

日本では、妊娠・出産・産後に対する社会的理解がまだまだ不足しています。その表れが、職場におけるマタニティ・ハラスメント(マタハラ)です。
男女雇用機会均等法により、会社側には、マタハラの防止措置が義務付けられていますが、実態調査の結果では、過去5年間でマタハラを受けた女性社員は全体の26.1%もいました。また、男性社員の24.1%も、育休などの制度を利用しようとした際にハラスメントを受けたことがあると回答しています。

丸めのおさる
丸めのおさる

子育て経験のある同僚や上司から「自分のときはそこまで大変じゃなかったから」と持論を押し付けられるケースもあるんだ。

参考:厚生労働省「令和5年 職場のハラスメントに関する実態調査報告書」

2-2. 3組に1組が経験する、産後のすれ違い

妊娠・出産・産後は、女性にとって心と身体が大きく変化する時期です。男性側もまた、仕事と育児の両立、生活リズムの変化など、これまでとは異なる役割を求められます。けれど、その変化について学ぶ機会は決して多くありません。学校でも社会でも、ほとんど教わりません。

「こんなに大変だと思わなかった」
「分かってくれていると思っていた」

そういった認識のズレが生まれ、パートナーとの関係が悪化してしまうことがあります。これが「産後クライシス」と呼ばれる悲劇です。

出典:ベネッセ次世代育成研究所「第1回 妊娠出産子育て 基本調査・フォローアップ調査 」

特に、「パパさんの家事・育児へのサポートが少ないこと」が、その引き金になる傾向にあります。
総務省の調査でも、6歳未満の子供を持つ夫婦世帯における1日当たりの家事関連時間は、女性が7時間 28 分、男性が1時間 54 分と大きな差があることが分かっています。この傾向は、共働き世帯であってもあまり変わりません。
今も、育児や家事の負担を一人で抱え込み、心身の不調や産後うつに悩むママさんがいることを、私たちは忘れてはいけません。

参考:総務省統計局「我が国における家事関連時間の男女の差(令和5年2月8日)」

3.「サンゴクエスト」の3つの魅力!

家庭の状況は1組ごとに違うため、産後クライシスを回避する絶対の方法はありません。でも、事前に備えることはできます。サンゴクエストは、妊娠・出産・産後に起こり得るさまざまな出来事や心の動きを疑似体験しながら、パートナーとの対話を促してくれるボードゲームです。

おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵

たとえ産後クライシスが起きてしまっても、対話を通してパートナーとの関係を改善されたケースも多くあります。サンゴクエストは、その一助になってくれます。

Point1:すごろく形式で、子育てのリアルを疑似体験できる

サンゴクエストは、ママ役・パパ役の2人1組で、交互にサイコロを振りながら進める「すごろく形式」のゲームです。妊娠から出産、そして子どもが1歳になるまでの約2年間を追体験できるよう設計されており、各マスには、子育て経験のある先輩ママさん・パパさんのリアルな声が反映されています。

嬉しかったこと、戸惑ったこと、思わず涙してしまったこと —教科書だけでは学べない「子育てのリアル」を、楽しく体験できるのが大きな魅力です。

Point2:楽しく学べるゲームデザイン

サンゴクエストでは、複数のキャラクターやステータスが用意されています。
ゲームの進行やプレイヤーの選択によって、体力・ストレス・パートナーへの愛情・育児スキル・経済状況・人間関係などが変化していくため、妊娠・出産・産後の状況を自然とイメージできるよう工夫されています。

おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵

発達科学の研究者や助産師、学校教員、ゲームデザイナー、子育て中の会社員など、多種多様なメンバーが開発に携わっており、体験された方から多くの「共感の声」が寄せられています。

Point3:対話促す仕掛け

パートナーと対話する習慣がある夫婦・カップルは、問題が起きたときも自然と協力し合い、結果として、その後も良好な関係を築きやすいことが分かっています。

サンゴクエストの最大の魅力は、その対話のきっかけを作ってくれること。
ゲームを進める中で、「もし今の自分が、この出来事を経験したらどう感じる?」という問いに向き合う場面があります。同じ出来事でも「私は不安になる」「私は楽しみだと思う」「私は一人で抱え込んでしまうかも」「私は誰かに頼りたい」など、感じ方は、人それぞれ。言葉にして初めて、お互いの共通点や違いに気づくことがあります。
相手の気持ちを想像し、言葉にし、話し合う。このゲームには、それらを促す仕掛けがそっと組み込まれています。

4. 結び

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

妊娠・出産・産後は、人生の中でもひときわ大きなライフイベントです。嬉しいこともあれば、不安になることもあります。思い通りにいかず、パートナーとすれ違ってしまうこともあります。でも、完璧な親になる必要はありません。大切なのは、妊娠・出産・産後について理解し、お互いの気持ちを知り、話し合い、そして、支え合うこと。
「サンゴクエスト」は、学校や社会で学ぶことのない、ママさんパパさんのリアルを楽しく体験しながら、パートナーとの対話を促してくれるボードゲームです。これから親になる方も、すでに子育てをされている方も。このゲームを通して、お互いの価値観や気持ちに耳を傾ける機会を持ってみてはいかがでしょうか。その小さな対話が、きっと、末永く幸せな家庭を築いくことにつながるはずです。

自分に優しく、人に優しく。
自分貢献から他者貢献、そして、社会貢献へ。
それが回りまわって、皆様自身や家族にとって優しい社会になるのだと、私は信じています。

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おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵
エンジニア / 副業ブロガー
ご覧くださり、ありがとうございます。 1988年九州生まれのエンジニアです。 現在は大阪在住。半導体業界で働かせて頂いております。バリバリの理系ですが、少しだけ経営学も嗜んでおります。 健康や心の平穏に重きを置いており、身の丈に合った慎ましいミニマル生活を心掛けております。また、和のテイストが大好きです。
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