人と社会

水が変われば、人生が変わる。命と尊厳ある暮らしを支える「ウォーターエイド」

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私たちが当たり前のように使っている「きれいな水」。

蛇口をひねれば透明な水が出る、適切なトイレを使える、石鹸で手を洗える ―日本では、ごく当たり前の日常です。けれど、その当たり前は、世界ではまだ当たり前ではありません。世界では今も、多くの人が安全な水や衛生環境を利用できずに暮らしています。その影響は、健康だけでなく、教育や仕事、そして人としての尊厳にも及んでいます。気候変動や人口増加によって、水を取り巻く課題は世界中で深刻化しています。決して、遠い国だけの問題ではありません。

そこで今回は、水と衛生を専門に課題解決に取り組んでいる国際NGO「ウォーターエイド」さんについて、お話ししたいと思います。この記事を通じて、「きれいな水」のありがたさと、世界で起きている現実に少しでも目を向けて頂けたら嬉しいです。

1981年の設立以来、40年以上にわたって「水と衛生」を専門に課題解決に取り組んできた国際NGOです。

清潔な水、衛生的なトイレ、正しい衛生習慣 —健康で尊厳ある暮らしに欠かせない、この3つを届ける。イギリスから始まった活動は、現在では世界30か国以上に広がり、アジア・アフリカ・中南米など、清潔な水や衛生設備を利用できない人たちへの支援を行っています。
特徴的なのは、ただ援助ではなく、現地の人たちと協力・模索しながら、その地域に適した解決策を作り上げていること。与えるだけではなく、自らの手で暮らしを改善するプロセスを大切にされています。

参考:国際NGO ウォーターエイド「ホームページ」

おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵

病気や感染症を予防するために、「衛生習慣」を根づかせるプロジェクトや、現地政府への働きかけ(アドボカシー)も行っています。

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2. 世界で不足する「きれいな水」

水は、命と暮らしを支えるために欠かせないものです。けれど、世界では今も、多くの人たちが安全な水にアクセスできず、適切な衛生環境を利用できずにいます。そして、その影響は、教育や仕事、人としての尊厳にも及んでいます。

参考:UNICEF/WHO報告書「家庭の水と衛生の前進2000~2022年:ジェンダーに焦点を当てて

2-1. きれいな水を知らない人たち

世界では、約7億人が安全な水を利用できない状況にあります。その背景には、単なる水不足だけではなく、さまざまな要因があります。
例えば、
 お金がなくて、給水設備を修理できない…
 壊れた井戸を修理する技術がない…
 管理する人がいない…
 貧困や差別によって、安全な水にたどり着けない…

水が手に入りにくい場所では、水汲みのために長い距離を歩かなければなりません。その役割を担うのは、多くの場合、女性や子どもたちです。水汲みにかかる時間のせいで、学校に通えなくなったり、働く機会を失ったりすることもあります。
また、そのような苦労をして手に入れた水も、安全というわけではありません。その水にのせいで病気になり、働けなくなり、治療費もかさむ…このような悪循環に陥ると、貧困はさらに深まります。いつまで経っても、安全な水に届かない状況が続いてしまうのです。

コツメちゃん
コツメちゃん

見た目が透明なだけでは不十分。安全に飲める水でなければ、本当の意味で「きれいな水」とは言えないんだ。

2-2. トイレなくして、尊厳ある暮らしは送れない

日本では、当たり前にトイレを使えます。ドアの鍵を閉めれば、プライバシーを守れます。水で流せば、排泄物を生活空間から切り離せます。
けれど、世界人口の約5分の1にあたる15億人もの人たちは、適切なトイレを利用できておらず、そのうちの約3億5,400万人は、屋外で排泄せざるを得ない状況にあります。トイレのような単純に思えるものでも、それが不足していると、暮らしに深刻な影響が出てきます。

  • 感染症や下痢などの病気が広がる
  • 女性や女の子が暴力被害の危険にさらされる
  • 月経への対応が困難になる
  • 医療施設の衛生環境が悪化する
  • 教育や仕事の機会が失われる
コツメちゃん
コツメちゃん

「適切なトイレは、人の命を救う」といっても過言ではないんだ。

2-3. 衛生習慣の欠如

安全な水や適切なトイレがあっても、それだけで問題がなくなるわけではありません。石鹸で手を洗う、食べ物は洗ってから食べるなど、正しい衛生習慣も欠かせません。

世の中には、水が透明であることを知らない子どもたちもいます。そのような地域では、衛生や健康に関する知識が十分に広まっていないことも珍しくありません。海外からの援助により、給水設備やトイレが設置された地域は多くあります。でも、それらを使う現地の人たちの行動や習慣にも働きかけなくては、「水と衛生」の課題解決にはつながらないのです。

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3.「ウォーターエイド」の取り組み

人の命と尊厳ある暮らしを支えているのは、「清潔な水」「適切なトイレ」、そして「正しい衛生習慣」の3つです。ウォーターエイドさんは、この3つをすべての人に届けるために、様々なアプローチで課題解決に取り組んでいます。

おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵

「誰一人取り残さない」ために、障害のある人たちや社会的に弱い立場の人たち、遠隔地に暮らす人たちにも支援を届けています。

参考:国際NGO ウォーターエイド「Annual Report 2024」

➀ 問題の根本的な原因を探る

清潔な水が利用できない原因は、水不足だけではありません。給水設備が故障・破損したまま放置されているケースや、責任を負っているはずの自治体や委員会などが組織として機能していないケースも少なくありません。

ウォーターエイドさんは、それぞれのコミュニティが抱える問題に丁寧に向き合い、根本原因を探り、その解決策を現地の人たちと一緒に模索・実行しています。

② 住民の参加を促す

直接的な支援が終わった後も、水と衛生環境を「維持」していくためには、現地の人たち自身が主体的になることが欠かせません。ウォーターエイドさんは、原因調査やプロジェクトの計画段階から現地の人たちが参加できる仕組みをつくっています。

「どのような設備が必要か」
「どこに設置するべきか」
「どのように維持管理していくか」

また、長期的に給水・衛生整備を運用していけるように、部品調達の方法や修理に必要な知識・技術を学ぶ機会も提供しています。

③ 政府・自治体のスキルアップを支援する

すべての人が安全な水と衛生環境を利用できるようになるためには、地域だけでなく行政の力も必要です。けれど、広大な土地をもつ途上国では、給水設備の場所や状態を十分に把握できていないケースも少なくありません。

ウォーターエイドさんは、人材育成や情報管理の支援を通じて、政府・自治体の組織能力の向上を図るとともに、政策提言(アドボカシー)による意識改革にも積極的に取り組んでいます。

④ システム全体を強化する

壊れたら誰が直すのか、部品はどこで手に入れるのか、何年後も使い続けられるのか ―こうした仕組みにまで落とし込んで初めて、安全な水と衛生環境は地域に根づいていきます。
だからこそ、ウォーターエイドさんは、関係者同士が話し合い、協力できる機会を設けたり、共通のガイドラインを作るなど、社会のシステム全体を強化する支援も行っています。
水源や水・衛生に関するデータを蓄積できるオンラインツール「mWater」の導入支援や、水質検査に関する研修も、その一環です。

= 衛生習慣の改善へのアプローチ =

安全な水と衛生設備が整ったとしても、それだけでは不十分です。その水を正しく使い、自ら健康を守れるようになってこそ、本当の意味で課題は解決します。そのため、ウォーターエイドさんは、手洗いの習慣づくりや衛生教育だけでなく、一部でタブー視されることも多い月経の問題にも取り組んでいるのです。

おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵

社会のシステムだけでなく、一人ひとりの意識や行動にも寄り添う。それもまた、ウォーターエイドさんの大切な活動なのです。

4. 結び

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

私たちは今日も、蛇口を捻れば、安心して水を飲むことができます。トイレを使い、石鹸で手を洗い、衛生的な毎日を送れます。けれど、その当たり前は、まだ世界すべての人には届いていません。
世界で水道水が飲める国は、十数ヵ国しかありません。その中でも、日本の水質は世界トップレベルと言われており、普及率もほぼ100%です。こうした暮らしは、先人たちが長い時間をかけて築き、守り続けてきたものです。
世界の水問題を、私たち一人で解決することはできません。それでも、その現実を知ることなら、今日からできます。もしこの記事を読んで、ウォーターエイドさんの活動に少しでも関心を持って頂けたら、身近な人へ伝えてみる、あるいは無理のない範囲で寄付をしてみてください。その小さな行動が、一人でも多くの人へ「きれいな水」と「尊厳ある暮らし」を届ける力になるはずです。

自分に優しく、人に優しく。
自分貢献から他者貢献、そして、社会貢献へ。
それが回りまわって、皆様自身や家族にとって優しい社会になるのだと、私は信じています。

ABOUT ME
おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵
エンジニア / 副業ブロガー
ご覧くださり、ありがとうございます。 1988年九州生まれのエンジニアです。 現在は大阪在住。半導体業界で働かせて頂いております。バリバリの理系ですが、少しだけ経営学も嗜んでおります。 健康や心の平穏に重きを置いており、身の丈に合った慎ましいミニマル生活を心掛けております。また、和のテイストが大好きです。
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