人と社会

一人ひとりに、未来をつくる力がある。平和への歩みを支える「テラ・ルネッサンス」

otobokezizou

ニュースを通して、世界各地で続く戦争や紛争を目にするたび、「平和」について考えさせられます。

戦火の中で失われる命。
故郷を追われる人々。
壊されていく家や学校、病院。
そして、それまで当たり前に営まれていた暮らし。
戦争がもたらす悲しみは、決して数字だけで表せるものではありません。

けれど、その悲劇は、争いが終わった後も長く残り続けます。
地中に残された地雷や不発弾、戦地を転々とする小型武器、強制的に動員された子ども兵たちの心の傷、失われた教育や仕事、人と人のつながり。
停戦は大きく報じられても、その土地に残された人たちが、「真に平和な暮らし」を取り戻すまでの道のりを知る機会はあまり多くありません。

そこで今回は、地雷や不発弾、子ども兵、小型武器といった争いの後に残る課題と向き合い、人々の自立と復興を支える認定NPO法人「テラ・ルネッサンス」さんについて、お話ししたいと思います。
「一人ひとりに未来をつくる力がある」―その信念のもと、25年にわたり平和への歩みを続けてきた団体です。この記事を通して、世界で起きている現実と、その中で未来を取り戻そうとする人たちの姿を知って頂けたら嬉しいです。

馬三郎
馬三郎

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2001年に設立された日本発の国際協力NGOです。
「すべての生命が安心して生活できる社会(世界平和)の実現」を目指し、地雷・小型武器・子ども兵・平和教育の4つのテーマを軸に活動しています。

海外では、地雷や不発弾の撤去支援、元子ども兵・紛争被害者の社会復帰、生活再建などに取り組んでいます。日本国内でも、若い世代への平和教育や講演、政策提言などに力を入れています。
目の前に迫る危機や困窮への対処だけでなく、その後の自立や復興にも力を入れているのが特長です。

参考:認定NPO法人テラ・ルネッサンス「ホームページ」

おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵

カンボジアから始まった活動は、アジア・アフリカ・ヨーロッパへと広がり、日本を含む世界10カ国で活動しています。

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2. 争いが終わった後も、残り続けるもの

戦争や紛争によって失われるのは、人命や建物だけではありません。
安全に暮らせる土地、家族と過ごす時間、生計を立てる仕事、子どもたちが学ぶ機会、そして、お互いに信頼し支え合う関係。一度壊されたこれらを取り戻すには、争いが続いた期間よりも、ずっと長い年月が必要になります。

2-1. 地雷 ―日常を脅かす負の遺産

地雷は、人が踏んだり、触れたりすることで爆発し、手足や視力を失う重傷を負わせる兵器です。厄介なのは、一度地中に埋められると、争いが終わり、何十年という時間が過ぎても、その土地に残り続けることです。地雷や不発弾が残る地域では、人々は安心して農地を耕すことも、学校へ通うこともできず、それだけ地域の復興が遅れます。

何より、地雷は傷つける相手を選びません。
「Landmine Monitor 2025」の報告によると、2024年に確認された地雷や不発弾などによる死傷者は、少なくとも6,279人 ―その多くが一般市民であり、年齢が確認できた範囲で、ほぼ半数が子どもでした。紛争地では十分な調査ができない場合もあるため、実際には、もっと多くの被害者がいると推定されています。

馬三郎
馬三郎

近年は、安全保障上の懸念からオタワ条約(対人地雷全面禁止条約)を離脱する国も相次いでいるんだ。世界で再び「悲劇の種」が増えないか心配だ。

参考:Landmine and Cluster Munition Monitor「Landmine Monitor 2025」

2-2. 小型武器 ―国境を越えて広がる脅威

小型武器とは、拳銃・自動小銃・機関銃など、1人で持ち運び、使うことができる兵器です。安価に入手できることから、世界各地の紛争や犯罪で多くの命を奪っています。
ある地域の紛争が終わっても、使用された小型武器は次の紛争地へと流れたり、犯罪組織や武装集団の手に渡ったりします。そのため回収が極めて難しく、一度拡散されると、長期にわたって日常に残り続けるのです。

「身近に武器がある社会」では、小さな対立が深刻な事態を引き起こすこともあります。治安の悪化や緊張状態が続けば、一般市民さえも自衛のために武器を求めるようになり、それによってさらに多くの武器が広がる、という悪循環も生まれます。

馬三郎
馬三郎

子どもでも持ち運べるほど軽量な武器もある。それが「子ども兵」を生む一因になっているんだ。

参考:外務省「小型武器問題について」

2-3. 子ども兵 ―奪われた子ども時代

今も世界の紛争地域では、多くの子どもたちが武装勢力や軍に徴用され、戦闘やさまざまな役割に利用されています。
誘拐や脅迫によって無理やり従わされる場合がほとんどですが、貧困によって食べ物や住む場所を失い、生きるために自ら志願することもあります。また、武器を持って戦闘へ参加させられる子どもだけではありません。見張りや伝令、物資の運搬、料理、情報収集などを担わされたり、性的な搾取を受けたりします。

彼らはただの加害者ではなく、「権利を奪われ、搾取された被害者」でもあるのです。

そして、武装勢力から抜け出した後も、子どもたちには長い支援が必要です。
暴力による心身の傷、失われた教育の機会、仕事に必要な技能の不足、地域からの偏見や孤立。いくつもの困難が重なり、社会復帰できないまま、再び武装勢力へ戻ってしまうことさえあります。

子どもたちを救い出すことは、ゴールではありません。それは、奪われた人生を取り戻す長い歩みの始まりなのです。

参考:国連「Children and Armed Conflict Annual Report|2025」

3.「テラ・ルネッサンス」の取り組み

テラ・ルネッサンスさんの活動は、危険を取り除き、物資を届けるだけではありません。人々が学び、働き、再び地域の中で安心して暮らせるようになるまで、長い時間をかけて寄り添っています。

参考:テラ・ルネッサンス|2024年度年次報告書   

➀ 地雷・不発弾の撤去支援

活動の原点でもあるカンボジア。そこでの地雷撤去支援は、2001年からスタートしました。
現地団体への資金・機材提供のほか、地雷撤去後の地域で、農業や家畜飼育、教育などを組み合わせた包括的な自立支援を行っています。その一つが、家畜を必要とする家庭へ牛などを貸し出し、繁殖した家畜の一部を次の家庭へ渡す「家畜銀行」です。一頭の家畜を起点に、支援が地域の中で受け継がれる仕組みです。

また、不発弾が多く残るラオスでも、現地の撤去団体への支援とともに、地域の住民と子どもたちを対象とした不発弾回避教育を実施。2024年度には、3,808人が不発弾から身を守るための知識を学びました。

おとぼけ地蔵
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地雷や不発弾を取り除くことは、平和への出発点です。地雷がなくなった土地に、作物が育ち、子どもたちの声が戻る― テラ・ルネッサンスさんは、その先の暮らしまで支えています。

② 元子ども兵の社会復帰支援

テラ・ルネッサンスさんは、2005年からアフリカで、元子ども兵の社会復帰支援を続けています。
孤立しがちな元子ども兵へ、基礎教育や職業訓練、カウンセリングによる心のケアなど、一人ひとりの希望や状況に合わせた「オーダーメイド型の自立支援」を行っています。また、家族や地域住民との対話を重ねながら、傷ついた関係の修復にも力を入れています。

そして近年、社会復帰を果たした子どもたちの中から、「支えられる存在」から「支える存在」になる人たちも出ています。
「帰っても受け入れてもらえる」「武器を置いた先にも、人生はある」―元子ども兵だったからこそ、伝わる言葉があります。彼らは、今も武装勢力の中に残る人たちへ、武器を置いて故郷へ帰るよう強く呼びかけています。

おとぼけ地蔵
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2023年以降、新たに272人の元子ども兵が、故郷への帰還と社会復帰に向けた支援につながっています。

③ 平和の種を、次の世代へ

平和教育・講演・人材育成・政策提言など。テラ・ルネッサンスさんの活動は、危険な地域だけでなく、日本や台湾、タイなどでも行われています。
その目的は、平和の種を蒔き、争いや暴力を「未然に防ぐ」こと。世界の現状を伝え、その背景と影響を暮らしとつなげ、そして、「今の自分に何ができるのか」を考える―そのきっかけを提供しています。これまでに多くの学校や企業で、講演や研修が行われてきました。

おとぼけ地蔵
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一人ひとりの中に蒔かれた「平和の種」は、すぐに芽を出すとは限りません。それでも、心に残った気づきが、いつか未来の選択につながることがあります。

4. 結び

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

平和は、争いや暴力が止まった日に訪れるものではありません。
地中に残る地雷や不発弾を取り除き、安全に生活できる場所を取り戻す。身体と心に傷を負った元子ども兵の社会復帰を支える。人々の心に平和の種を蒔く。
誰もが安心して暮らし、未来を思い描ける社会を実現するには、とても長い時間が必要です。
それでも、私たち一人ひとりに未来をつくる力がある―それを信じて、テラ・ルネッサンスさんは、25年にわたり活動を続けてきました。
世界で起きている現実を知り、心に残ったことを忘れない。今はただ、私たちが暮らす平和に感謝し、尊ぶ気持ちを、心の片隅に置いて頂けたら嬉しいです。それが将来、皆様の選択を変える小さなきっかけになるかもしれません。

自分に優しく、人に優しく。
自分貢献から他者貢献、そして、社会貢献へ。
それが回りまわって、皆様自身や家族にとって優しい社会になるのだと、私は信じています。

ABOUT ME
おとぼけ地蔵
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エンジニア / 副業ブロガー
ご覧くださり、ありがとうございます。 1988年九州生まれのエンジニアです。 現在は大阪在住。半導体業界で働かせて頂いております。バリバリの理系ですが、少しだけ経営学も嗜んでおります。 健康や心の平穏に重きを置いており、身の丈に合った慎ましいミニマル生活を心掛けております。また、和のテイストが大好きです。
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