人と社会

こども食堂を後ろからそっと支える。縁の下の力持ち「むすびえ」

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近所の掲示板で「毎週水曜日、こども食堂やってます」というポスターを見かけたことはありませんか?

「こども食堂」は、いまや全国に1万2,602カ所まで広がり、私たちの暮らしの身近な存在になってきました。皆様も一度は見聞きしたことがあるはず。
けれど、その多くは地域の人たちや非営利団体の自発的な活動によって支えられており、ボランティアさんが手探りで運営しているところも少なくありません。

食材はどうする?
人手は足りる?
物価高の中で、続けていけるだろうか……

こういった苦労や悩みを抱えている現場もあります。

そこで今回は、こども食堂の現場に寄り添い、その継続的な運営をサポートしている認定NPO法人「むすびえ」さんについて、お話ししたいと思います。子どもたちの食と豊かさを守るために裏方として頑張る、いわば「縁の下の力持ち」のような存在です。この記事を通して、こども食堂を支えている多くの人たちの努力と優しさについて、少しだけ想いを馳せて頂けたら嬉しいです。

年齢も立場もこえて、多くの人たちが集う「こども食堂」―その活動を後ろから、そっと支援している認定NPO法人です。

地域ネットワークを通じて、全国各地のこども食堂と、それを応援したい企業・団体をつなぎ、社会全体で子どもの食と豊かさを支える仕組みを広げています。さらに、運営への伴走支援や広報、実態調査から政策提言まで、こども食堂の活動を支える「裏方」に徹しているのが大きな特徴です。

参考: 認定NPO法人 むすびえ「ホームページ」

おとぼけ地蔵
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近年では「ウェルビーイングアワード 2024 -活動・アクション部門グランプリ」を受賞するなど、社会を少しずつ、でも確実に良くしている活動が評価されます。

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2.見えづらいけど、確かにある「子どもの貧困」

2-1. 数字が示す、静かな現実

厚生労働省の調査によれば、2024年における子どもの貧困率は11.0% —およそ9人に1人の割合です。特に、ひとり親世帯など、大人一人で子どもを育てる家庭では、その割合は44.7%にまで上がります。一見すると豊かに見える日本でも、私たちのすぐそばでは、経済的に厳しい状況で暮らす子どもたちがいるのです。

参考:厚生労働省「2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況」

2-2.「お腹が空いている」だけじゃない

子どもたちが抱える困りごとは、「食べることに不自由する」だけではありません。
家族と一緒に食卓を囲む機会が少なく、一人で食事をとる―いわゆる「孤食」も問題視されています。家に帰っても誰もいない、家族と食卓を囲む機会が少ない…そうした寂しさを抱える子どもたちも少なくありません。

食事の楽しさは、「何を食べるか」だけでなく、「誰と一緒に食べるか」によっても大きく変わると言われています。皆と温かいごはんを囲み、他愛のない話をする。そんな何気ない時間も、子どもの心と体の成長を支える大切なものなのです。

参考:厚生労働省「食を通じた子どもの健全育成のあり方に関する検討会報告書」

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3. こども食堂と、3つの「壁」

こうした子どもたちや地域の人たちに、温かい食事と居場所を届けているのが「こども食堂」です。
その取り組みは、草の根のように全国各地へと広がり、2026年3月時点で1万2,602カ所にまで増えました。その多くが、子どもへの食事提供だけでなく、家や学校以外の「第3の居場所」としての役割も果たしています。

けれど、こども食堂が広がる一方で、運営現場ではいくつかの課題があります。

認知の壁

生活に困窮し、社会的に孤立している家庭ほど、必要な支援情報にたどり着けない傾向にあります。近くにこども食堂があっても、その存在や開催日時などの情報が届かず、支援や居場所を必要としている親子に利用してもらえないことがあります。

偏見の壁

「こども食堂=経済的に貧しい人が行くところ」という先入観が、いまも根強く残っています。「こども食堂を利用していると、生活が苦しいと思われるのではないか」「近所の人にばれてしまう」と世間の目を気にするあまり、親御さんが子どもを通わせるのをためらってしまうことも少なくありません。

持続性の壁

こども食堂は、主にボランティア団体や個人、NPO法人、社会福祉法人などが運営しており、地域の子どもたちに無料または低価格で食事を提供しています。ただ、非営利の活動であるが故に、食費や光熱費、会場費は運営側の持ち出し(自己負担)になることも珍しくありません。
食材の寄付は増えているものの、慢性的な資金不足や担い手不足が続き、運営が立ち行かなくなるところもあります。

木の葉きつね
木の葉きつね

近年の物価高や光熱費の高騰が、運営の負担をさらに重くしてる…活動すればするほど「赤字」になるところもあるんだ。

参考:認定NPO法人 むすびえ「2025年度こども食堂全国箇所数調査」

参考:株式会社NTTデータ経営研究所「第8回 こどもの食支援の現状と課題」

4.「むすびえ」の取り組み

善意とともに全国各地へと広がったこども食堂。その活動を裏から支え、子どもたちの食と豊かさを持続的に守る。そんな縁の下の力持ちが、むすびえさんです。

おとぼけ地蔵
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2025年度には、延べ1,999団体への助成と、21,156団体への物資支援が行われました。

参考:認定NPO法人 むすびえ「Annual Report 2025」

➀ 全国のこども食堂をつなぐ「ネットワークづくり」

今では、47都道府県すべてにこども食堂があり、その数は全国で1万2,602カ所にのぼりました。これだけ多くの現場を支えるには、地域ごとに運営者同士が繋がり、学びを共有し、支え合う仕組みが欠かせません。

むすびえさんは、各地の食堂を支える「地域ネットワーク団体」をサポートする中間支援を行っています。それぞれのネットワーク団体ときめ細かに伴走する体制を整え、情報交換の場をつくったり、食堂の立ち上げを後押しするなど、各地に根ざした支援を提供しています。

おとぼけ地蔵
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「支える人」を支えることで、全国津々浦々へこども食堂を広げる土台をつくっています。

② 応援したい人と現場をつなぐ「協働サポート」

「何か力になりたいけれど、どこに相談すればいいかわからない」―そう感じている企業・団体さんは、実はたくさんあります。むすびえさんは、そうした想いをこども食堂へとつなぐ「橋渡し役」も担っています。

食品や物資提供の仲介、寄付・寄贈のサポートなど、現場ニーズに合わせたさまざまな支援をコーディネートしています。
2025年度には、お米を扱う企業と協働して、全国4,000ヶ所のこども食堂へお米を届ける大規模プロジェクトを実現。また、企業・団体さんと共に体験型スポーツイベントを開催するなど、食事だけでなく、子どもの思い出づくりもサポートしています。

おとぼけ地蔵
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こうした物資やイベント情報は、全国の地域ネットワークを通じて、こども食堂から子どもたちへ届けられています。

③ こども食堂を広く、正しく社会へ伝える

こども食堂は、まだまだ「貧困家庭のための場所」というイメージで語られがちです。
けれど実際には、子どもからお年寄りまで幅広い世代が交流し、「地域の誰もが立ち寄れる居場所」として機能しているところが数多くあります。

むすびえさんは、独自の実態調査や研究・分析を行い、現場のリアルを可視化し、講演やメディアを通じて「社会へ伝える役割」も担っています。多角的な広報・啓発活動を展開することで、こども食堂のことを「正しく知ってもらう」。それが、支援の輪を広げる第一歩になるのです。

5. 結び

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

こども食堂という取り組みは知っていても、その裏側で現場を支え、想いをつないでいる「むすびえ」さんのことまで知っている方は、意外と少なかったのではないでしょうか。
子どもの貧困と孤立といった大きな社会課題に対して、私たちにできることは決して多くはありません。それでも、一人ひとりが、それぞれの「できること」を無理なく続けていく。
この記事を読み終えた後、もしも「子どもたちのために、何か力になりたい」と心が動いたなら、まずは「今の自分に、何ができるか」考えることから始めてみてください。
たとえ表に見えなくとも、その一つひとつはきっとどこかで繋がっているはずです。

自分に優しく、人に優しく。
自分貢献から他者貢献、そして、社会貢献へ。
それが回りまわって、皆様自身や家族にとって優しい社会になるのだと、私は信じています。

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おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵
エンジニア / 副業ブロガー
ご覧くださり、ありがとうございます。 1988年九州生まれのエンジニアです。 現在は大阪在住。半導体業界で働かせて頂いております。バリバリの理系ですが、少しだけ経営学も嗜んでおります。 健康や心の平穏に重きを置いており、身の丈に合った慎ましいミニマル生活を心掛けております。また、和のテイストが大好きです。
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