消費を通じた未来への投資!「古着deワクチン」を使って部屋も心もスッキリさせよう!
皆様、こんにちは。
タンスやクローゼットの中で眠っている古着はありませんか?まだ着られるけれど、趣味や年齢、体型の変化などの理由からもう着なくなった衣服…ただ捨てるには勿体ないし、手放すこと自体に申し訳なさを感じる…それが大切な人からの贈り物であれば尚更ですね。しかし、そのまま眠らせていても問題を先送りにしているだけです。その衣服を見るたびに、陰鬱な気持ちになってしまうでしょう。では、もしその古着が他の人たちに大切に使って貰えるとしたら、どうでしょうか?もし古着を手放すことが、他の人たちの人生を救うことに繋がるのであれば、どうでしょうか?今回は、そんな古着のリユースを活用した画期的な社会貢献である「古着deワクチン」というサービスについてご紹介したいと思います。この記事を読んで少しでも興味を持って頂けましたら、次の断捨離の機会に、是非このサービスを検討してみてください。
日本リユースシステム株式会社さんと認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを」さんのタイアップ事業です。家に眠っている衣服やバッグ、靴、服飾雑貨を送ることで、部屋を片づけながら、途上国の子どもにワクチンを届けることができるサービスになります。また、一部の業務を福祉作業所に委託しており、障がい者の方たちのお仕事にも繋がっています。さらに、開発途上国に送られた古着の選別・販売などは現地ビジネスや雇用の創出に繋がっています。
1回の利用で、5人分のポリオワクチンが寄付されるから、個人でも気軽に社会貢献できるんだ。
SDGs目標の9つに同時にアプローチしていることが評価され、「環境省グッドライフアワード」や「ジャパンSDGsアワード」特別賞などを受賞されています。
2. 衣服ロス課題とポリオについて
2-1. 衣服ロスによる環境汚染
提供:環境省「令和4年度循環型ファッションの推進方策に関する調査業務 -マテリアルフロー-」
衣食住に数えられるように、衣服は、社会で生きる私たちにとって欠かせないものです。特に、現代では社会的な意味合いが大きく、自己表現の手段としてファッションが確立しています。しかし、現代のアパレル産業は、大量生産・大量消費・大量廃棄が前提となっており、石油産業に次ぐ世界第2の汚染産業になっています。とりわけ、ファスト・ファッションが台頭・一般化したことで、その傾向はより強くなっており、毎年、必要以上に多くの衣服が作られ、一度も袖を通すことなく捨てられる服が、山のように出ています。日本だけを見ても、実に年間 約50万トンもの衣料品が廃棄されています。そして、この問題は、単純に「もったいない」だけでなく、様々な環境負荷を生んでいます。
現代の消費社会では、衣服を「直す」よりも「買う」方が安い、というおかしな現象も起きています。
参考:SDGs MAGAZINE「その洋服、本当に必要?年間約51.0万トンの洋服が廃棄に。大量生産・大量消費の背景からみる課題とは」
2-2. ポリオワクチンの重要性
ポリオは「脊髄性小児麻痺」とも呼ばれており、子ども(特に5歳以下の乳幼児)がかかることが多い病気です。ポリオウイルスが脊髄に入ると手足に麻痺が生じ、永続的な後遺症が残ることもあります。もしも呼吸器系の筋肉にまで麻痺が及べば、命を落とす危険さえあります。また、ポリオウイルスは人の腸内で増えるため、排泄された便を介して、他の人に感染します。残念ながら特効薬などの治療法は存在せず、 ワクチン接種による予防が基本的な対策になります。
非常に危険な感染症ですが、日本では徹底的な予防により、1981年以降に新たな患者は出ていません。また、現在では、ほとんどの日本人が免疫を獲得しているため、ポリオウイルスが日本国内に持ち込まれても、パンデミックに陥ることはありません。しかし、十分な医療の行き届いていない南西アジアやアフリカなどでは依然として流行しており、多くの子どもたちがポリオの脅威に晒されています。
3.「古着deワクチン」の3つの魅力!
「古着deワクチン」は、ゴミ削減、古着のリユース、開発途上国の子どもの命を救う、国内外での雇用創出などの複数の社会貢献に繋がる画期的なサービスです。個人的な片づけと社会貢献が両立できるため、部屋も心もスッキリできます。このサービスを通して、これまでに7,529,449人分のポリオワクチンが寄付されています(2024年8月時点)。
参考:SDGs SCRUM「一石九鳥の「古着deワクチン」。企業とのコラボレーションで支援拡大中!」
Point 1:気持ちよく古着を手放せる!
「古着deワクチン」で送った衣料品は、開発途上国で丁寧にリユース販売されるため、捨てる罪悪感を軽減し、ゴミではなく「次に誰かに着てもらえる」という前向きな気持ちを持つことができます。また同時に、ワクチンの寄付や雇用創出などの社会貢献にも繋がるため、気持ちよく衣服を手放すことができます。
Point 2:自宅でサービスが完結する手軽さ!
古着のリユースに際して、通常はリサイクルショップへの持ち込み、自治体での回収、ネットオークションへの出品・発送などの方法がありますが、いずれも手間と時間、それなりの労力が必要なります。仕事や家事、育児、勉強などで多忙な毎日を送る私たちにとっては、それらが大きな心理的・物理的なハードルとなり、古着が家で眠ってしまう要因になっています。
「古着deワクチン」は、自宅で全てのサービスが完結します。ネットで専用の回収キットを注文し、回収キットが届いたらその中に衣料品を詰め、あとは玄関先で宅配業者に渡すだけです。その手軽さもあり、利用者の7割はリピーターとなっています。
スタンダードタイプの回収キットでも、Tシャツ約120枚が入る容量があるから、一度の利用でたくさん送ることができるよ。
Point 3:善意の押し付けにならない!
近年は、開発途上国への過剰な寄付・支援によって、地場産業が衰退し、経済的な自立を妨げているケースも見られます。例えば、サハラ砂漠以南のアフリカでは、先進国から寄付された多くの古着が安価に流通するようになった結果、もともと盛んだった現地のアパレル産業が大打撃を受け、多くのお店が廃業に追い込まれています。物資による寄付・支援をする場合、「善意の押し付け」にならないように、送ったその後に支援先の国・地域にどのような影響を与えるのかも含めて考えなくてはなりません。
「古着deワクチン」で届けられた古着は、カンボジアにある直営センター Japan Newsed&Outlet Center 「仁義」で販売・選別・再輸出されています。その名の通り、日本の道徳を以って誠実に事業を営むことを掲げています。そこでは、ポリオによる後遺症や障がいを持つ人たち、貧困生活で苦労してきた人たち、ストリートチルドレンだった若者たちを雇用しており、彼ら彼女らが働き、自立し、生きる希望を見つけられる場になっています。運営に関しても、「嘘をつかない」「掃除や整理整頓の徹底」「親切・丁寧・丁重」などを重視しており、若者を中心に現地で大人気です。「古着deワクチン」を利用すれば、送り頂けた古着を大切に扱ってもらえますし、誰かを助けることにきちんと繋がります。
「仁義」の商品が1つ売れるごとに、1人分のポリオワクチンが寄付される点も、現地のお客さんに愛されている理由です。
4. 結び
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
世の中に衣服が溢れる現代、若者を中心に「スロー・ファッション」という新たなライフスタイルが広がっています。それは、「いま持っている1着を、大事にできるだけ長く使う」「資源を無駄にせず、すでにあるものを循環させる」というもの。私たち日本人が大切にしてきた勿体ない精神を体現する美しい生き方です。しかし、どんなに大事に使っていても、いつかはお別れしなくてはならないときがあります。そのとき、まだ着られるのであれば、「古着deワクチン」を通して、必要としている他の人たちに届けましょう。そのついでに人助けもできるのであれば、罪悪感に苦しむことなく、気持ちのよいお別れができるでしょう。そんなエシカルな生き方に賛同してくれる人が、1人でも増えてくれることを祈っております。
自分に優しく、人に優しく。自分貢献から他者貢献、そして、社会貢献へ。それが回りまわって、皆様自身や家族にとって優しい社会になるのだと、私は信じています。