人と社会

もう一度、自分の足で人生を歩く。その願いを3Dプリント義足で支える「Instalimb(インスタリム)」

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皆様は、「自分の足で歩ける」という当たり前に、感謝したことはありますか?

当たり前すぎて、意識したことさえないかもしれません。けれど、世界には、事故や病気によって足を失ってしまった人たちが大勢います。その中には、「義足が手に入らない」ために、働くことも、学校へ通うこともできなくなった人たちもいます。その人たちの願いは、もう一度、自分の足で歩くこと。日常を取り戻し、再び人生を歩むこと。

今回は、そんな人たちへ、3Dプリント義足をつくり、届けているテック・スタートアップ「Instalimb(インスタリム)」さんについて、お話ししたいと思います。この記事が皆様にとって、障害との向き合い方や、誰もが個性や能力を発揮して生きられる共生社会を考える小さなきっかけになれば嬉しいです。

必要とする全ての人が、質の高い義肢装具を手に入れられる世界」を目指し、2018年に創業した日本のスタートアップ企業です。

独自開発した3Dプリント技術により、高品質でありながら従来よりも大幅に低価格な義足を製造・販売しています。これによって、「義足が欲しくても買えなかった人たち」にも義足が届くようになり、彼らの社会参加・復帰への道を支えています。
フィリピンとインドを中心に事業を開始し、2025年以降はウクライナやインドネシア、ナイジェリアなどへの展開も進めています。

参考:インスタリム株式会社「ホームページ」

おとぼけ地蔵
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経産省の育成プログラム「J-Startup」への選出や、「第1回ピーステック・アワード2025」グランプリ受賞など、年々、社会的評価を高めています。

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2. 義足を必要とする人たち

世界には、義肢装具を必要としながらも、経済的な理由などから手に入れることができない人たちが大勢います。その数は4,000万人以上ともいわれています。

2-1. 歩けないから、貧しくなる

義肢装具を必要とする人は、世界に1億人以上いるとされています。けれど、義肢装具は高価であり、経済的に困窮している人たちには手が届きません。特に開発途上国では、歩けなくなることが、そのまま仕事を失うことにつながります。

義足がないから、働けない…
働けないから、貧しくなる…
貧しいから、義足も買えない…

このような悪循環に陥り、貧困から抜け出せずいる人が大勢いるのです。

2-2. 糖尿病が「歩ける」を奪う

「足を失う」と聞くと、悲惨な事故や災害を思い浮かべるかもしれません。でも実際には、「糖尿病により足を失う」ケースの方が多いのです。
糖尿病には、神経障害や血流障害を引き起こすリスクがあります。この合併症は、心臓から遠い足先から始まり、傷が治りにくくなったり、細菌感染や壊疽(えそ)へと進行することがあります。治療が難しい場合には、命を守るために、足を切断しなければならないのです。

特に医療へのアクセスが限られる地域では、糖尿病の早期発見・治療が難しく、重症化しやすい傾向があります。また、貧しさから、安価な炭水化物中心の食生活を余儀なくされることも少なくありません。
たとえ命を取り留めたとしても、義足が手に入らなければ歩くことも、働くこともできません。そのため、「家族に迷惑をかけるくらいなら…」と、手術そのものをためらってしまう人も少なくありません。

梅うさぎ
梅うさぎ

糖尿病は「貧困病」と呼ばれるほど、世界中で大きな問題になっているんだ。

参考:世界保健機関WHO「30年間で世界の糖尿病患者が 4 倍に増加」

2-3. 義足は高級品

義肢装具は、一人ひとりの身体に合わせて作るオーダーメイドです。足の形や大きさ、切断した部位も人それぞれ異なるため、患者さんごとに細かな調整が必要になります。通常、国家資格を持つ職人さんが、石こうを削り出し、一人ひとつ手作業で製作されています。
熟練した技術が必要なうえ、時間もかかるため、どうしても価格は高くなります。たくさん作ることもできません。日本でも一般的な義足は30万〜100万円程度と高価であり、経済的に困窮している人たちでは、とても手が出せません。

梅うさぎ
梅うさぎ

国際的な支援団体による寄付活動も行われているけど、それでも賄えないのが現状なんだ。

3.「Instalimb」の3つの魅力!

Instalimb(インスタリム)さんは、「3Dプリンター×AI技術」を活用した独自の義足製造技術を開発。高度な職人技と多くの時間が必要だった工程をデジタル化することで、従来の約1/10という低価格でありながら、高品質な義足の提供を実現しています。

おとぼけ地蔵
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2025年3月時点で累計5,000本以上の義足・義肢装具を届けています。

参考:慶應イノベーション・イニシアティブ「世界初“3Dプリント義足”が救う人々の命」

Point1:3Dプリンターで義足づくりを効率化

Instalimbさん最大の特徴は、義足専用に開発した3Dプリント技術です。
従来の製造方法では、一人分の義足を作るにも多くの工程と熟練した技術が必要でした。けれど、3Dプリンターなら、オーダーメイドのモノづくりにも柔軟に対応できるため、短時間かつ安定した品質で製造できます。また、大規模な設備や専用金型も必要ありません。その結果、製造コストを大幅に抑えることができ、そのぶん安い価格で義足を提供できるのです。

Point2:AIが義足づくりを支える

もう1つの大きな特徴が、AIによる設計支援システムです。切断部位をスマートフォンで撮影するだけで、画像データから3Dスキャンが行われます。このAIサポートにより、高度な専門知識がなくても、短期間の研修を受けた現地スタッフの手で、義足の設計・製作を行えるのです。

おとぼけ地蔵
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最後の補正作業は、専門の義肢装具士さんが行います。けれど、その補正データをAIに学習させ続けることで、設計精度は年々向上しています。

Point3:ライセンスで、世界に広げる

自社だけで届けるのではなく、世界中で届けられる仕組みをつくる。

そのために、インスタリムさんは、自社のデジタル製造技術をパッケージ化し、現地の義足製作所や医療機関へ提供するライセンス事業も展開しています。これにより、世界各地のパートナーが現地で義足を製作できるようになり、これまで支援が届かなかった地域へも、その輪が広がっています。これも、デジタルの力によって得られたメリットです。

おとぼけ地蔵
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世界最大規模のインド義足製造公社や義足支援NGO「ジャイプールフット」にも導入され、アジアを中心に義足提供を広げています。

4. 結び

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

私たちは、失ってはじめて、その大切さに気づくことがあります。自分の足で歩けること、教育が受けられること、働けること、安心して眠れる場所があること、帰りを待ってくれる人がいること。私たちが当たり前だと思っていることは、他の誰かにとっては「もう一度取り戻したい」と願っている日常なのかもしれません。
だからこそ、その現実に目を向けることには意味があります。世界で起きている出来事を知り、そこに生きる人たちの声に耳を傾ける。その積み重ねは、「当たり前」の尊さに気づき、これからの生き方を見つめ直すきかっけになるはずです。

自分に優しく、人に優しく。
自分貢献から他者貢献、そして、社会貢献へ。
それが回りまわって、皆様自身や家族にとって優しい社会になるのだと、私は信じています。

ABOUT ME
おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵
エンジニア / 副業ブロガー
ご覧くださり、ありがとうございます。 1988年九州生まれのエンジニアです。 現在は大阪在住。半導体業界で働かせて頂いております。バリバリの理系ですが、少しだけ経営学も嗜んでおります。 健康や心の平穏に重きを置いており、身の丈に合った慎ましいミニマル生活を心掛けております。また、和のテイストが大好きです。
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