人と社会

食べることから、未来は始まる。子どもたちに食べる幸せを届ける「グッドネーバーズ・ジャパン」

otobokezizou

美味しいものを食べると、ちょっと幸せな気持ちになる。
家族や友人と食卓を囲めば、それだけで心がほっとする。

「食べること」は、ただ命をつなぐだけでなく、私たちの日々の暮らしを豊かにしてくれる大切な営みです。

当たり前のことに思うかもしれません。けれど、誰もがその幸せを享受できるわけではありません。世界には「貧困」が存在しています。実は、私たちの暮らす日本にも、経済的な理由により、毎日の食事に不安を抱える子どもたちが大勢います。

そこで今回は、国内外で20年以上にもわたり、子どもたちへの支援活動を続けている認定NPO法人「グッドネーバーズ・ジャパン」さんについて、お話したいと思います。
この記事を通して、子どもたちが置かれている現状と未来、そして「食べる」という当たり前の幸せについて、少しだけ考えてみて頂けると嬉しいです。

2004年の設立から、国内外で子どもたちへの支援活動を行っている認定NPO法人です。

「誰もが人間らしく生きられる社会」を目指し、子どもの貧困や教育などの課題解決に取り組んでいます。

日本では、ひとり親家庭を対象としたフードバンク事業「グッドごはん」や、中高生の学習・体験・居場所を支える「グッドすぺーす」などを展開しています。
また、海外ではアジアやアフリカを中心とした6カ国で、子どもの成長を継続的に支える「子どもスポンサーシップ」を実施。子どもの権利を守る活動や地域開発、緊急支援などを行っています。

参考:認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン「ホームページ」

おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵

その取り組みは社会的にも高く評価され、「第11回食品産業もったいない大賞 -農林水産省大臣官房長賞」や「第13回キッズデザイン賞」などを受賞されています。

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2. 日本にもある「子どもの貧困」

貧困が起こる背景は、紛争や災害、病気、不安定な情勢、資源不足など、さまざまな要因があります。こうした貧困は、決して遠い国だけの話ではありません。私たちが暮らす日本にも、「相対的貧困」という見えにくい問題が存在しています。

2-1. 9人に1人

相対的貧困とは、その国の等価可処分所得の中央値の半分に満たない状態のこと。
厚生労働省の調査によると、2024年の子どもの貧困率は11.0% —およそ9人に1人の割合です。特に、ひとり親家庭では相対的貧困率44.7%と、非常に高い水準にあります。こうした家庭では、「食べること」への不安を抱えているところも少なくありません。

また、日々の食事だけでなく、学習塾や参考書の購入、スポーツ、家族旅行、動物園、美術館など、子どもたちが「学び・体験する機会」にも影響を与えます。子ども時代の経験が乏しいと、将来の進学や職業選択の自由を狭めてしまう場合さえあるのです。

参考:厚生労働省「2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況」

参考:日本財団ジャーナル「なぜ世界から貧困(ひんこん)はなくならない?」

2-2. 給食に頼れない長期休み

近年の物価上昇は、もともと家計に余裕のない家庭をさらに苦しい状況へ追い込んでいます。

特に、夏休みや冬休み。多くの子どもたちにとっては楽しみなイベントですが、経済的に厳しい家庭にとっては大きな負担です。学校給食がないと、そのぶん、家庭で食事を用意しなくてはならないからです。
2026年に実施された調査では、学校の長期休み中、「1日2食以下」の子どもが、通常時の約3倍に増えることが示されました。もちろん、食事回数が減るのは、親御さんも同じ。子どもに食べさせるために自分のご飯を減らしている家庭もあります。

「今日は何を食べようかな」と考えられる私たち。
そのすぐそばで、「今日は何を食べられるだろう」と不安を抱えて過ごしている親子がいるのです。

目の白いとり
目の白いとり

食事の心配だけでなく、「夏休みや冬休みに、思い出を作ってあげられない」という親御さんの切実な声もあるんだ。

参考:ひとり親家庭の生声白書「食事の状況」

3.「グッドネーバーズ・ジャパン」の取り組み

活動の中心にあるのは、子どもたちが安心して成長できる環境をつくること。
日本では、ひとり親家庭への食品支援のほか、学習や居場所、体験機会をつくるなど、支援の輪を広げています。また、海外では、子どもを取り巻く生活環境そのものの改善に取り組んでいます。

参考:認定NPO法人 グッドネーバーズ・ジャパン「2025年 年次報告書」

➀ 食べるを支える「グッドごはん」

「グッドごはん」は、経済的に困窮しているひとり親家庭へ、食品を無料で届けるフードバンク事業です。首都圏、近畿、九州の配付拠点で、1世帯あたり月1回、約10,000円相当の食品を配付しています。

「グッドごはん」で全てをまかなうことはできませんが、毎月の食費負担は少し軽くなります。家計に「小さな余裕」が生まれ、そのぶんを、諦めていた他のことに使えるようになります。
実際に利用されている親御さんからは、「子どもに体操服を買ってあげられた」「誕生日プレゼントを買ってあげられそう」「ドリルや参考書を買ってあげられる」といった声も届いています。

また、「グッドごはん」が届けているものは、食品だけではありません。対面での食品配付やイベントなどを通じて、孤立しがちなひとり親家庭の親子に、人とのつながりと温もりを届けています。

見守ってくれている人がいる。
困ったときには助けを求めてもいい。

「ひとりではない」という安心感は、たとえ経済的に厳しい状況であっても、「また頑張ろう」という心の支えになります。

おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵

2025年度は、63,456世帯、108,415人の子どもたちに「グッドごはん」を届けました。さらに、2026年には、給食のない夏休みに合わせて、いつもより多くの食品を届ける「夏休み特別配付」も実施されました。

② 学びと体験を広げる「グッドすぺーす」

グッドネーバーズ・ジャパンさんの支援は、「食べる」から、さらにその先へと広がっています。

2026年4月から始まった「グッドすぺーす」は、「グッドごはん」を利用している家庭の中・高校生を対象とした学習・居場所・体験支援の取り組みです。
宿題のサポートや進路相談、遊びを通じた子ども同士の交流、自由におしゃべりできる「第3の居場所」を提供。その他にも、職業体験や文化体験など、子どもたちが新しい世界に触れられるさまざまなイベントも届けています。

おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵

まず、食べること。そうしてお腹と心が満たされた子どもたちは、学ぶこと、遊ぶこと、いろいろな人や価値観に出会うことを楽しめるようになります。

③ 子どもたちを取り巻く環境を支える

グッドネーバーズ・ジャパンさんは、海外6カ国で「子どもスポンサーシップ」を実施するほか、紛争や災害などが発生した地域での緊急支援や開発援助にも取り組んでいます。

貧困によって十分な教育や医療を受けられなかったり、安全な水を利用できなかったり。そんな子どもたちのために、生活環境を改善し、子どもたちが健やかに成長できるよう、地域に根ざした継続的な支援を行っています。

また、子どもたちだけでなく、その保護者への職業訓練や生計向上支援なども実施。家庭の収入を安定させ、子どもたちが学校へ通い続けられる環境づくりに取り組んでいます。

4. 結び

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

すべての子どもたちが「今日もちゃんと食べられた」と安心でき、「学びたい」「やってみたい」という気持ちを諦めなくていい社会 —それが、グッドネーバーズ・ジャパンさんの目指す未来です。
私たちにとって、「食べる」ことは当たり前のように感じられるかもしれません。
けれど、それが当たり前でない子どもたちが、この日本にもいます。

食べることは、生きること。そして、子どもたちが学び、遊び、未来を思い描くための土台でもあります。だからこそ、子どもの「食べる」を支え続ける活動には、大きな意味があるのです。この記事を読み終えた後、「食べる」という当たり前の幸せについて、少しだけ立ち止まって、考えてみてください。

自分に優しく、人に優しく。
自分貢献から他者貢献、そして、社会貢献へ。
それが回りまわって、皆様自身や家族にとって優しい社会になるのだと、私は信じています。

ABOUT ME
おとぼけ地蔵
おとぼけ地蔵
エンジニア / 副業ブロガー
ご覧くださり、ありがとうございます。 1988年九州生まれのエンジニアです。 現在は大阪在住。半導体業界で働かせて頂いております。バリバリの理系ですが、少しだけ経営学も嗜んでおります。 健康や心の平穏に重きを置いており、身の丈に合った慎ましいミニマル生活を心掛けております。また、和のテイストが大好きです。
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